支援活動の 現況(2002年5月〜2004年4月)
2002-3年度・ケアファンド会長 Gragg 真由美 ・ ボラン ティア一同
当地にお住まいの多くの日系人の方々や企業・団体のご理解 とご支援によって、ジャパニーズ・アメリカンズ・ケアファンドは相互支援団体として創立5周年を迎えることができました。 このほどヴァージニア州アナン デー ル に事務所を移転し、今後の更なる発展に向けて、ボランティア一同気持を新たに致しております。 これを 機に支援活動はもとより、アメリカ社会で生活するために必要な知識や情報提供のセミナー、高齢者の方々を支える集い等の各種プログラムも、ますます充実し たも のにして
いきたいと思います。
ケアファンド の支 援活動の目的は、言葉や文化・習慣の違うアメリカ生活のなかで、困っ た問題が起きたときに、日本語でサービスを提供することです。 支援依頼は、電話、電子メール、ファックス等で、ケアファンド事務所に届きます。 最近 は、ことに電子メールによる問い合わせが多くなり、ワシントン首都圏だけでなく、他州にお住まいの方からの相談もあります。ボランティアだけで運営してい る小さい団体ですから、ケアファンドで出来ることは限られていますが、問題解決に役立つアドバイス、サービスの情報提供、 ボランティアによる通訳、運転 サービス、食事サービス等の支援活動を行なっています。
個々の支援活動の詳細については、プライ バ シーを尊重するために具体的な内 容を公開することは出来ませんが、ケアファンドは皆様からの寄附で運営されている団体ですから、活動内容をご報告することが必要ではないかと思われます。 それで、どのような支援活動を行なっているか、最近のケースを基にして、概略を以下にお知らせいたします。
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まず、2003年10月27日から 2004年4月26日までに、20件の新しい支援依頼がありました。 そのうちの1件はカリフォ ルニア州からでした。 支援の 内容は次の通りでした。
離婚問題相談 3件
医療保険に関する相談 2件
薬物依存症問題 1件
通訳要請 − 心のケア 1件
犯罪被害 1件
高齢者への食事サービス 1件
家主とのトラブル相談 1 件
運転サービス 3 件
弁護士紹介 4件 (移民、セクハラ、離婚)
カウンセラー紹介 1件
医者の紹介 1件
看 護サービス情報依頼 1件
以上に加えて二つの継続ケースは、高齢者の方への 食事サービスと、英語が不自由な方と 福祉関係者の間の通訳サービスです。
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離婚・親権問題: 比較的多いのは国際結婚をして離婚・親権問題で 困ってい らっしゃる方からの相談です。 そのなかには、英語が不自由だったり車の運転ができなかったりする方がおられるので、ボランティアの通訳や運転手を、会員 のなか から探してお助けしています。 ケアファンドの資金は限られていて、弁護士料を負担することは不可能ですから、弁護士を紹介したり、各地方自治体にあ る無料の相談所を紹介したりして、お役に立っています。 残念ながら、日本語を解する家族法専門の弁護士は、今のところ当地にはおられないようです。 ア メリカの法廷でアメ リカ人の配偶者を相手に争うのは、精神的にも経済的にも相当の負担がかかります。 最終結論に達するまでには、多くの時間と労力が必要であることを覚悟 しなければなりません。
医療保険 問題: 最近、医療保険についての問い合わせが続きました。 日本と違って、政府が運営す る国民健康保険に相当する医療保険制度は、アメリカにはありません。 医療保険に加入していない人が病気になった場合、医療費が高いアメリカでは、出 費が家計を脅かすことになりかねません。 メディケアやメディケイドの受給者になるため の条件も最近は厳しくなって、永住権を持っていても、必ずしも受け付けては貰えない状況です。
日本から高齢の両親を呼び寄せて永住権を取得させたが、医療保険が見つからないで困っている、というご相談がありました。 アメリカの保険会社は、よほ どの高額な掛け金を払わない限り、高齢になってからでは医療保険はなかなか受け付けてくれません。 また、医療保険を持たないで日本から来た方がありま し た。病 院に行かねばならなくなり、あわてて加入しようとしましたが、どこの保険会社も医療を必要とする状態になってからでは、受け付けてくれません。 (保険会 社は、高血圧症や心臓疾患の高齢者や、妊娠している女性の場合は、基本的に新規加入を受け付けません。) ケアファンドでは、AARPやあちこちの保険会社 に問い合わせたり、非営利の診療所が近くにないかを調べたりしました。 そして、インターネットや電話で、出来る限りの情報を集めてアドバイスしました。
これからは医療保険に関する質問が増えることが予想されますので、更なる情報の収集が必要となってきました。
高齢者のため のサー ビス: 1 人暮らしの高齢者へのサービスとして、ボラン ティアが交代で、手作りの日本食を一週 間に一回届け始めてから8ヵ月になります。 外出が不自由な方なので、お弁当を届けるときに買物をしたり、お話相手になったりするサポー ト・サービスを提供しています。 長期的・定期的なサービスを支えるボランティアの確保がなかなか難しいのが現状でが、これから高齢 者に必要なサービスの需要はますます増えていくと思われますので、将来に備えてのシステム作りを研究しています。
上記の三つの例のほかにも、持ち込まれる相談 や支援の依頼は多岐にわたっています。 異国に住むストレスなどから、心の問題を抱える人も多く、日本語 で 心のケアを受けたいという人も増えています。 運転サービスを例にとっても、日本語を話す人に運転してもらうだけで気持ちが安らぐと喜んでいただいていま す。
心の問題については、日本語を解する医師、臨床心理診断士、カウンセラー、ソーシャルワーカーなどのメンタルヘルスの専門家のネットワークを作り、相 互の 連帯をどのようにして強化していくかを、各種機関や個人と連絡をとりあいながら検討しています。
困難な状況にある方が、その状況から脱け出て自立し、アメリカ社会のなかで安心して生活していけるよう支援するのがケアファンドの活動の目的です。 ま た、長 年、アメリカ社会のなかで生活してきた方々が、高齢生活を快適に送られるようお助けしたいと思います。 微力なボランティアの集まりではあります が、同じ目的にむかって心を一つにして行動を起こせば、大きな力を生むことが出来ます。 多くの方々の、ご理解とご協力をお願い申しあげま す。 |