「敬愛の集い」

 ワ イルス蓉子


     初秋を思わせるように爽やかに晴れた9月6日、第一回 「敬愛の集い」 が、ポトマック・コミュニティ・センターで開催された。 102才の方をトップ に、まだ “高齢者” というイメージからかけはなれた溌剌とした方々まで、67名が参加された。 日本の敬老 の日にちなんで開催された集いだが、日本の 「敬老会」 の趣旨に加えて、長年アメリカに住ん で職場や家庭で日米の懸け橋となってこられた方々の限りない努力に対して、敬意を表すための集いである。 それで会の呼び名 も 「敬愛の集い」 となっている。 共催団体の全すし連ワシントンDC支部会長の安武邦夫氏も開会の言葉のなかで 「高齢者の集いとのことでお弁当を用意さ せていただきましたが、会場の皆様方を見ると、本当にお若いのでびっくりしました」 とおっしゃっておられた。

   
     会場のテーブルの上には、おやつと水のボトル、プログラムが置かれてあった。 おやつは、プラスティックの容器にアンパン、大福、飴、おかきが入ってい る。 食品容器の上には “24時間以内にお召しあがりください” と、ケアファンドのロゴ入りのラベルが貼ってあった。  これは、あとで古くなったも のを召し上がって、お腹をこわしたりされないように、との配慮からだ。  会場は久しぶりに会った友達や知人、あるいは隣にすわった方との挨拶や楽し い会話で非常に和やかな雰囲気だった。  まもなくボランティアによってお弁当とお茶が配られた。 煮物、焼き物、蒸し物、卵焼き、おひたし等、色とりど りの幕の内弁当を食べながら、皆さんおしゃべりを楽しんでおられた。    

   30分が過ぎた頃、岩瀬副会長と、“まつば”のオーナー安武邦夫支部会長の挨拶、つづいて 来年のお弁当を引き受けてくださる“タコグリル”のオーナーで現在の副会長、瀬川哲紀氏の挨拶があった。   そして、カズビンス キィ・りこさんの軽妙な司会でエンターテイメントのプログラムが始まった。 



共催の全すし連ワシントンDC 
安武会長と瀬川副会長の挨拶


会場風景

 

お たのしみプログラム * * * *  *


    まず、“東琴アンサンブル”の演奏。 鷹、子守唄変奏曲,日本のうたの3曲で、子守唄変奏曲を弾いてくださったのは、84才のロバーツ先生であった。 着 物を優雅に着こなされて背筋もピンとしていらっしゃる。 カズビンスキィさんが、「皆様方のなかに、ロバーツ先生よりお年を召した方がいらっしゃいます か?」 と訊ねられると、3人の手があがった。 102才、90才、86才 の方々だった。 会場から大きな拍手が起こった。 最後の日本のうたは、外国 人のお弟子さんが2人と、日本人のお弟子さんが1人、そしてロバーツ先生の4人で、子守唄、さくら、荒城の月と懐かしい日本の歌の素晴らしい演奏であっ た。 会場はシーンとなって、皆様しみじみと聞き惚れていらっしゃる様子だった。

   
      次は当地の2つの日本女性のコーラス・グループ、“The 
Cardinals”と “The Japanese Choral Society of Washington”の合同出演。 嶋田貴美子先生の指揮、酒井珠江さんの 伴奏で、懐かしい日本の歌を3曲、きれいなハーモニーで聞かせてくださった。 子供の頃に歌った“もみじ”や“ふるさと”に日本の美しい山河を思い出され たのであろう、ハンカチを取り出した方々も何人かいた。 Choral Societyのお一人は、「歌っていて私も思わず目頭が熱くなりました」 と言っていらした。 最 後に、嶋田 先生がお客様の方を向いて、“ふるさと”と “赤とんぼ”の指揮をとられ、全員の大合唱となった。 先生の美しいお声に聞き惚れながら、皆様も大きな声で 歌われていた。

 

      日本舞踊は “華月会” と “Shizumi Dance” の出演で、いろいろな踊りを見せてくださった。 まず、二人の美しい振袖姿の若いお嬢 さんの、京の舞妓さんを思わせる可憐で優雅な踊りだった。 次は、浴衣姿の可愛い子供さんたちの踊り。 着物の柄とよくマッチした帯を粋に着こなされた先 生の優雅な先導で、懸命に踊るお子さんたちの姿に、ご自身のお孫さんの姿を重ね合わて、楽しまれた方も多かったにちがいない。 そして、青年による 「黒 田節」。 日本語がひとことも話せないとの事なのに、なんとも見事な袴の着こなし、槍の扱いかた。 この踊りにも、自分の息子の姿を見る思いをされた方も いらしたと思う。 その次は、お客様から 「エンヤドット」 の掛け声をいただいて、北海道の勇壮なニシン漁を思わせる漁師姿の女性たちの 「ソーラン 節」。 会場に大きな 「エンヤドット」 の掛け声が響いた。 最後に客席の方々もいっしょになって大きな輪を作り「炭坑節」を踊った。 ボランティアの 若い方々も混じっての踊りは本当に楽しい、よい企画だったと思う。 短い準備期間にもかかわらず、このように素晴らしいプログラムを成功させて下さった多 く の方々に心からお礼を申しあげたい。


最後は Door Prize の  くじ引き *  * * * *


最初にくじに当った方が、次の当たり番号を引くという形式であった。 ケアファンドに出席の返信葉書を郵送された方に、あらためて正式の招待状が送られた が、それにはくじ番号 がつけられていた。 そして、その番号に従ってリストが作られていたので、番号と同時に当たった方のお名前が読み上げられていった。  これは、たいへん 分かりやすくて、効率のよいやり方であったと思う。 102才と90才の方に、美しい菊の鉢植えが当って、嬉しそうなご様子であった。

                         

 * * * * * * * * * * * * *


この行事に協賛してくださった企業 は以下の通りです。

ひなたSushi Carry Out
Japan Express Travel, Inc
Otsuka America Pharmaceutical
Pembroke Springs Retreat
Super Fresh Supermarket

今年の経験をもとにして、来年はさらに楽 しい「敬老の集い」 にするため、準備が始められています。  皆様、健康にはくれぐれもお気をつけ になって、また来年も元気にお目にかかりましょう。 


このページのトップへ戻る  ホームのページへ  
2003年活動報告へ