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ドクター平賀のクリニック便りから
第 六 回 前立腺肥大 と 前立腺ガン
前立腺は男性だけの臓器で、男性ホルモンと関係があります。小さな臓器ですが、加齢にともなうホルモンバランスの乱れから、病的変化を起こします。それが、前立腺肥大と前立腺ガンです。ともに50代以降の病気で、頻尿、尿の勢いが弱くなる、排尿に時間がかかる、尿がたまっても排尿できないなどの、排尿障害と膀胱刺激症状がでます。 前立腺は、男性の尿道の始まりの部分を取り囲むクルミ大の臓器で、構造はミカンに似ています。実にあたる部分を内腺、皮の部分を外腺と呼びますが、前立腺肥大は内腺に発生する良性腫瘍で、前立腺ガンは外腺に発生する悪性腫瘍です。 高齢化とともに、前立腺肥大の患者さんが増えていますが、優れた治療薬もあり、開腹による手術だけでなく、内視鏡による手術も一般的になり、現在ではあまり恐れる人も居なくなりました。 前立腺ガンは欧米人に多いガンです。特に米国には多く、発生率は男性ガンの第一位、死亡率では肺がんに次いで第二位であり、肉食などの環境因子が原因ではないかと考えられています。これに対して、日本人の発生率は欧米人の1/10〜1/20で、従来は日本人に極めて少ないガンと言われていました。ところが、その発生率が年々増加し、過去30年の間に死亡率が9倍以上になり、21世紀には完全に欧米型になると予測されています。 前立腺ガンは発症が50代以上、平均発症年齢が70歳と、ともかく高齢者の病気であることと、成長に40年ぐらいかかる進行の極めて遅いガンだということが特徴です。そのため、早期には自覚症状が全くありませんし、症状が出ても放置してしまうことが多く、受診したときは80%以上が進行ガンというのが実情です。 血液検査やエコー、触診などで簡単に発見できますので、50歳を過ぎたら定期的に検診を受けることが大切です。 道玄坂平賀クリニック 平賀 勝利 医学博士
編集部から 英語では前立腺肥大はProstato,Enlarged、前立腺ガンはProstato Cancerと
言います。ハワイやカリフォルニアに移住した日系アメリカ人は日本国内の日本人の約5倍も前立腺ガンにかかりやすいというデータがあるそうです。加齢はど
うすることもできませんが、食生活はコントロールできます。カロリーが高く、油分の多い食事は控えて、かつまた早期発見のためには、定期検診を受けましょ
う。 Chieko F.
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